コラム
2024年7月16日
「マッドマックス怒りのデスロード」を見て燃え上がる
連休が明けましたがみなさんはどう過ごされましたか。私は土曜日が営業日ということもあって3連休ではなかったですが、いつもより1日お休みが多いだけでも、普段はできないことができたりするものですね。
私は休みの日には録りためた映画やドラマを見ることが多いです。このお休みでは、遅ればせながら「マッドマックス 怒りのデスロード」と見ました。この映画は以前からフェミニズム映画だと聞いていたのでとても見たかったんですよね。
それで見てみたのですが、まあ面白い。2時間あっという間でした。舞台は荒廃した砂漠、北斗の拳を彷彿とさせるヒャッハーな荒くれ者達が我が物顔の世界…かと思いきや、それは独裁者により作られたもので、独裁者は水を支配し市民にそれを出し渋り、たまに排出しては有難がらせる。そして市民に水を取り合わせ、「水に囚われてはならない」とか言う。あーそれ知ってる!今の日本の政治手法!
そう見ていくと、この世界観はこれまでの、そして現在の情勢のメタファーなのだということが分かります。母体として資源化される女性に、過酷な労働に従事させられ、独裁者のために死ぬことを是とされる男性たち。ははーん、これはフィクションの顔をしたノンフィクションだな?
そしてそんな独裁者から、資源とされる女性を連れ出し匿おうとする女戦士フュリオサと、それを援助するマックス(一応主役?)の物語。この作品には強く聡明で勇敢な女性が多く存在し、そして女性にケアや性的な要求をすることなく同胞として協力してくれる男性が登場します。それだ、それを求めているのだ。
印象的だったのは、少女に「あなたは助けてくれなかった」と責められる妄想(おそらく罪悪感によるもの)に苦しむマックスが、少女とフュリオサがリンクし「stay with me」という言葉を受け覚醒する場面。その言葉は、女性が男性に求めることそのものだと感じました。ちやほやしてほしいわけじゃない。守ってほしいわけじゃない。同胞として、共にあってほしい。いたわり合い、ケアし合い、共に戦ってほしいのだ。子を産む資源としてでもなく、性的に消費される対象としてでもなく、同じ人間として。
最終的にフュリオサは、逃げることではなく立ち向かうことを選びます。1人ではないから。信頼し合える仲間がいるから。私たちにもそう思わせてほしい。「女性を一人の人間として尊重して」なんて、そんな悲しいことは言わせないでほしい。戦う力を奪わないでほしい。男性たちよ、stay with me. 私たちと共にあれ。
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